仏教の主要宗派の特徴を解説!教えの内容や葬儀での作法の違いとは?|葬儀・家族葬…

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仏教の主要宗派の特徴を解説!教えの内容や葬儀での作法の違いとは?

読経している僧侶

自分の家の宗派が分からず、葬儀の準備や法事のたびに戸惑った経験はないでしょうか。日本には仏教の宗派が数多く存在し、宗派ごとに教えの内容や焼香の作法、唱える言葉などが異なります。マナー違反にならないよう、各宗派の特徴や正しい作法を確認しておきましょう。

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【要約】
日本の仏教には13の主要宗派が存在し、成立した時代背景によって教えや哲学がそれぞれ異なります。こうした違いは、拝むご本尊や唱える言葉だけでなく、焼香の回数・線香の立て方・数珠の持ち方・戒名のルールといった葬儀や日常の作法にも深く反映されています。自家の宗派が分からない場合には、仏壇や位牌、先祖のお墓に刻まれた文字などから調べましょう。
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日本の仏教宗派とは?

おりんと珠数と経本 現代の日本における仏教には主な宗派が13あり、それぞれ異なる教えや作法を持っています。なぜこれほど多くの宗派が生まれたのか、また時代とともにどのように変化してきたのかを知ることが、各宗派の教えや葬儀作法の違いを理解する出発点です。
まずは、宗派の多様性が生まれた背景と、時代ごとの仏教の変遷から確認しましょう。

日本に多くの仏教宗派が存在する理由

仏教はインドで釈迦が開いた教えですが、その後、中国・朝鮮半島を経て、538年に日本へ伝来しました。伝わった先で、その土地の文化や社会状況と混じり合いながら、少しずつ形を変えていったことが、多くの宗派が生まれた大きな背景にあります。
奈良時代には国家が管理する学問的な仏教が栄え、平安時代には最澄と空海という2人の高僧が独自の宗派を開きました。さらに鎌倉時代に入ると、社会の混乱の中で切実な救いを求める声に応えるように、次々と新しい宗派が誕生しました。
各宗派の成立には、僧侶たちが「どう生きれば人は救われるか」を真剣に問い続けた、思想的な探求が根底にあります。こうした歴史の積み重ねの結果として、各宗派が形成されてきたといえるでしょう。

時代の流れと仏教の変遷

奈良時代の仏教は、国家が管理・統制する「国家仏教」の色合いが強いものでした。華厳宗・法相宗・律宗などを含む「南都六宗」と呼ばれる宗派群が中心となり、祈祷によって国の安泰を守ることが主な役割とされていました。
平安時代になると、唐へと渡った最澄が天台宗を、空海が真言宗を日本に持ち帰ります。両宗派は厳しい修行を伴う密教的な性格を持ち、当初は貴族層を中心に広まりました。
転機となったのが鎌倉時代です。飢饉や戦乱が続く不安定な社会状況下で民衆が求めたのは、難解な修行をしなくても救われる道でした。法然が浄土宗を、親鸞が浄土真宗を開き、栄西・道元が禅宗を伝え、日蓮が日蓮宗を興したのも、全てこの時代です。
各宗派が生まれた背景を知ると、仏教宗派の多様さが単なる分裂ではなく、時代とともに生まれた人々の切実な問いへの応答であったことが見えてきます。
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仏教の主要宗派の特徴

東大寺大仏殿 仏教の各宗派は、成立した時代や開祖の思想によって、教えの内容も葬儀の作法も異なります。学問を重んじ儀礼を持たない奈良仏教の流れから、念仏・禅・密教・題目と、それぞれ独自の修行体系を確立した宗派まで、そのあり方は実に多様です。
以下では、伝統的な13宗派をひとつずつ取り上げ、開祖・本山・教えの核心・葬儀の特徴を整理していきます。
・華厳宗
・法相宗
・律宗
・天台宗
・真言宗
・浄土宗
・浄土真宗
・臨済宗
・曹洞宗
・黄檗宗
・日蓮宗
・融通念仏宗
・時宗

華厳宗

華厳宗(けごんしゅう)の開祖は、6世紀〜7世紀に活躍した唐の僧・杜順(とじゅん)です。本山は奈良の東大寺、本尊は毘盧舎那仏(びるしゃなぶつ)で、「奈良の大仏さま」として広く親しまれています。
奈良仏教を代表する「南都六宗(なんとろくしゅう)」の一派で、仏教の哲学的な探求を目的とした学問的色彩の強い宗派です。
教えの核となるのが「法界縁起(ほっかいえんぎ)」という思想です。あらゆる存在は縁によって結び付き互いに影響し合っているとし、「ひとつが全てであり、全てがひとつである」という世界観を説きます。
自分という枠にとらわれず、私欲や偏見を手放してありのままを見ることが、この宗派における修行のあり方です。一方、華厳宗は葬儀などの宗教的な儀礼を持たない宗派として知られています。

法相宗

法相宗(ほっそうしゅう)は、同じ南都六宗の一派として奈良を拠点に発展した仏教宗派です。本山は薬師寺と興福寺の二寺で、いずれも奈良県に位置します。唯識曼荼羅(ゆいしきまんだら)を本尊とします。
教えの根幹にあるのが「唯識(ゆいしき)」という思想で、「私たちが認識している世界は、全て自分の心が生み出したもの」という考え方です。
例えば、同じ音を聞いても受け取り方が人それぞれ異なるように、10人いれば10の異なる世界が存在するというのが、唯識の核心といえます。心の深層にある「阿頼耶識(あらやしき)」と「末那識(まなしき)」という2つの意識層が、それぞれの世界を形成するという考えです。
なお、法相宗は学問や経典研究を中心とする宗派であり、葬儀・法事などの儀礼は行わないという独自のあり方を持ちます。

律宗

律宗(りっしゅう)は、南都六宗の一派として奈良時代に栄えた仏教宗派です。本山は奈良の唐招提寺で、1998年にユネスコ世界遺産にも登録されています。
日本に律宗をもたらしたのが、唐の高僧・鑑真和上(がんじんわじょう)です。聖武天皇の求めに応じて渡日を決意した鑑真は、嵐や失明という数々の試練を乗り越え、6度目の挑戦でようやく日本へ到着しました。その後、759年に唐招提寺を創建し、戒律を広めていきます。
律宗の教えの根源は、戒律の研究と実践です。他の仏教宗派が経典の読解や座禅を重んじるのとは異なり、悪を断ち、善を積み、人々を導くという三聚浄戒(さんじゅじょうかい)と呼ばれる3つの戒律を日常生活で実践することを求めます。学術的な性格が強く、葬儀は行わない点も華厳宗・法相宗と同様です。

天台宗

天台宗(てんだいしゅう)の開祖は、伝教大師・最澄(さいちょう)です。平安時代初期、唐で天台教学を学んだ最澄は、帰国後に滋賀の比叡山延暦寺を拠点として日本における天台宗を開きました。
教えの中心に据えられるのは法華経ですが、天台宗の際立った特色はその間口の広さです。密教・禅・念仏・戒律という複数の修行体系を、全て法華一乗の精神のもとに融合した総合仏教として成立しています。
歴史的な意義としても、天台宗は特筆すべき存在です。法然(ほうねん)・親鸞(しんらん)・日蓮(にちれん)・栄西(えいさい)・道元(どうげん)といった鎌倉仏教の各宗派の開祖たちが、若き日に比叡山で天台の教えを学んでいます。
のちに独立した宗派を興したとはいえ、その思想的な土台に天台宗があることから、「日本仏教の母山」とも呼ばれる存在です。

真言宗

真言宗(しんごんしゅう)の開祖は、弘法大師・空海(くうかい)です。平安時代初期、唐で密教を修得した空海は帰国後、和歌山の高野山・金剛峯寺を拠点に宗派を確立しました。本尊は大日如来(だいにちにょらい)で、宇宙の真理そのものを象徴する存在とされています。
真言宗の教えの根幹は「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」で、要するに「現世において修行を通じて悟りに至れる」という思想です。従来の仏教観では成仏は来世の話でしたが、真言宗はその壁を取り払いました。
そのための実践が「身口意(しんくい)の三密修行」です。印を結ぶ体の修行・真言(マントラ)を唱える言葉の修行・瞑想による心の修行、この3つを重ねることで大日如来との一体化を目指します。
曼荼羅(まんだら)は悟りの世界を視覚化したもの、護摩(ごま)は煩悩を焼ききよめる儀礼として、葬儀を含む実践の場で現在も用いられています。

浄土宗

浄土宗(じょうどしゅう)の開祖は、法然上人です。本山は京都の知恩院で、阿弥陀如来(あみだにょらい)が本尊とされています。
教えの核心は「専修念仏(せんじゅねんぶつ)」で、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」をひたすら称えることで、誰もが極楽浄土へ往生できるという考え方です。「南無」はサンスクリット語で「帰依する」を意味し、阿弥陀仏に救いを委ねる姿勢そのものを言葉にしています。
修行や学識の有無に関係なく救われるというこの教えは、貴族だけのものだった仏教を、広く民衆へと開いた点で画期的でした。
葬儀では、参列者全員が「南無阿弥陀仏」を繰り返し称える「念仏一会(ねんぶついちえ)」が執り行われます。故人の極楽往生を願うこの儀式は、浄土宗の葬儀における最も象徴的な場面のひとつです。焼香の回数に厳密な規定はなく、1回または3回が一般的とされています。

浄土真宗

浄土真宗(じょうどしんしゅう)の開祖は、親鸞です。浄土宗を開いた法然の高弟として教えを深め、独自の思想へと昇華させました。信者数は日本の伝統的な仏教宗派の中で最多を誇ります。
親鸞が説いた教えの核心は「絶対他力(ぜったいたりき)」です。浄土宗が「念仏を称えることで救われる」と説くのに対し、浄土真宗は念仏すら手段ではなく感謝の表れと位置付ける点で、より徹底した他力の立場を取ります。阿弥陀如来を信じると心に決めた瞬間に、修行や善行の有無にかかわらず往生が約束されるという教えです。
また「悪人正機(あくにんしょうき)」という考え方も特徴的です。自力で善を積めない者こそ、阿弥陀如来の救いの本来の対象であるとする思想で、あらゆる人を救済の対象に含めます。
葬儀の作法にも独自性が表れており、臨終と同時に浄土へ往生するという教えから、魂が宿るものとされる位牌を原則として使用しません。代わりに法名を記した「法名軸(ほうみょうじく)」や「過去帳(かこちょう)」が用いられます。焼香の回数は、本願寺派が1回、大谷派が2回です。

臨済宗

臨済宗(りんざいしゅう)の開祖は、鎌倉時代の僧・栄西です。宋に渡って禅の教えを授かった栄西は、帰国後に京都の総本山・妙心寺を中心とする14派の礎を築きました。本尊は釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)です。
教えの根幹にあるのが、自らの中に本来備わっている仏性に気づくことで悟りに至るとする、「見性成仏(けんしょうじょうぶつ)」の考え方です。
そのための修行が「看話禅(かんなぜん)」と呼ばれる座禅で、師が弟子に「公案(こうあん)」と呼ばれる問いを提示し、弟子は頭でなく全身で答えを究明していきます。論理では解けない問いに向き合うことで、常識や固定観念を内側から破ることを目指すものです。
臨済宗はまた、日本文化にも深い足跡を残しました。栄西が宋から持ち帰った抹茶は茶道の源流となり、水墨画・枯山水・能なども禅の美意識と結びつきながら発展します。武家社会との結びつきが強かった点も特徴で、「臨済将軍(りんざいしょうぐん)」という言葉が象徴的です。

曹洞宗

同じく禅宗である曹洞宗(そうとうしゅう)の開祖は、道元です。宋の高僧・天童如浄(てんどうにょじょう)から禅を学んだ道元は帰国後、福井の永平寺と神奈川の總持寺(そうじじ)という二大本山体制を礎に宗派を広めました。本尊は釈迦牟尼仏で、道元と瑩山(けいざん)の2人を両祖として仰ぐ点も特徴的です。
修行の核心は、悟りを得るための手段としてではなく、座ること自体がすでに仏の姿であるとする「只管打坐(しかんたざ)」の考え方です。臨済宗が師から与えられた公案を解くことで悟りを目指すのに対し、曹洞宗は何も求めず黙してひたすら座る「黙照禅(もくしょうぜん)」を重んじます。
また座禅の際には、臨済宗が人と向かい合って座るのに対し、曹洞宗では壁に向かって座る「面壁坐禅(めんぺきざぜん)」が伝統です。
さらに道元は、起床・食事・掃除といった日常の全ての行為も修行と捉え、生活全体を禅として実践することを説きました。この思想が、地方の民衆に深く受け入れられ、全国に1万4,000以上の寺院を擁する大宗派へと発展した背景にあります。

黄檗宗

三禅宗の中で最も後発なのが黄檗宗(おうばくしゅう)です。開祖は中国の僧・隠元隆琦(いんげんりゅうき)で、1654年に63歳という高齢で弟子を伴って来日しました。その後、京都に黄檗山萬福寺(まんぷくじ)を創建し、これが現在の本山です。
教えの特色は「唯心の浄土・己身の弥陀」という言葉に集約されます。極楽浄土や阿弥陀仏を外に求めるのではなく、自分の心の中に仏性を見いだすことを根源とする考え方です。修行においては、臨済宗と同様の看話禅や座禅を重んじながら、「南無阿弥陀仏」を称える念仏も取り入れた念仏禅を実践する点が独自の特徴といえます。
寺院建築や読経の作法には、中国明代の様式が色濃く残っています。お経は唐音(とういん)と呼ばれる中国語の発音で読まれ、銅鑼や太鼓が鳴り響く法要は、日本の他の宗派とは一線を画す雰囲気を持つものです。

日蓮宗

鎌倉時代の仏教宗派の中でも、日蓮宗(にちれんしゅう)は際立って個性的な宗派です。開祖の日蓮は、比叡山や高野山など各地で修行を重ねた末、法華経(ほけきょう)こそが釈迦の唯一無二の教えであると確信します。
教えの実践の核となるのが、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」の唱題です。「法華経に帰依する」という意味を持つこの題目を繰り返し唱えることで、死後に霊山浄土で釈迦と出会い、成仏できるとされます。
もうひとつの特徴が、布教への姿勢です。日蓮は幕府に『立正安国論(りっしょうあんこくろん)』を提出して法華経への帰依を迫り、他の宗派を邪法と公然と批判しました。その結果、二度の流罪という厳しい弾圧を受けながらも、布教をやめませんでした。
この強烈な姿勢の背景には、「間違った教えが広まることで社会が乱れる」という強い危機感があったのでしょう。

融通念仏宗

融通念仏宗(ゆうずうねんぶつしゅう)は、平安時代後期の良忍(りょうにん)が開いた、日本で最初に誕生した国産仏教宗派です。天台宗の僧として長年の修行を積んだ良忍はあるとき、阿弥陀如来から直接「1人の念仏が全ての人の功徳となり、全ての人の念仏が1人に注がれる」という教えを授かったと伝えられています。
この「融通念仏」の考え方は、自分の念仏でも他者に功徳が届き、逆に他者の念仏も自分の救いにつながるというものです。念仏を唱え合うことで功徳が相互に共鳴し、浄土への往生が実現するという「他力往生(たりきおうじょう)」の思想が根底にあります。
当時の仏教が極楽往生を困難なものと説く中で、誰でも念仏によって救われると説いた点は、その後の浄土宗・浄土真宗の念仏信仰にも影響を与えました。
本山は大阪の大念佛寺(だいねんぶつじ)で、本尊は十一尊天得阿弥陀如来(じゅういっそんてんとくあみだにょらい)です。葬儀では、銅鑼や太鼓を用いた華やかな演出の中で参列者一同が「南無阿弥陀仏」を称え、故人を浄土へと送り出します。

時宗

時宗(じしゅう)は、鎌倉時代に一遍(いっぺん)上人が開いた浄土門の一派です。一遍は定住する寺院を持たず、各地を渡り歩きながら「南無阿弥陀仏」の念仏を民衆に伝えました。その遊行の姿から「遊行上人(ゆぎょうしょうにん)」とも称され、神奈川の清浄光寺(しょうじょうこうじ)を総本山として今日に至ります。
時宗の教えで特徴的なのは、信仰心の深さや修行の有無に関係なく、念仏さえ唱えれば誰でも極楽浄土へ往生できるとする点です。他の浄土系宗派と比較しても、より開かれた救済観といえます。
また布教の手段として知られるのが「踊り念仏」です。太鼓のリズムに合わせて踊りながら念仏を唱えるこの儀式は、やがてお盆の風習と結び付き、現代の盆踊りの起源のひとつとも伝えられています。
葬儀は浄土宗の形式に倣うことが多く、合掌の際には蓮のつぼみをイメージした「未敷蓮華合掌(みふれんげがっしょう)」という独自の作法が用いられるのが特徴的です。
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仏教宗派によって異なる作法・葬儀マナー

袱紗に包まれた香典袋と数珠 仏教の宗派は、教えの違いが葬儀や日常の作法にも反映されています。焼香・線香・数珠の扱い方から、故人に授ける戒名の付け方、仏壇の飾り方やお墓に刻む文字まで、宗派ごとに細かなルールが存在します。各宗派のしきたりを把握しておけば、いざという場面で判断しやすくなるでしょう。
・拝む対象と唱える言葉の違い
・焼香の回数と線香の立て方・本数の違い
・数珠(念珠)に関する違い
・戒名・法名の付け方
・仏壇の飾り方とお墓に刻む文字の違い

拝む対象と唱える言葉の違い

仏教の宗派を理解する上で、どの仏様を拝み、どのような言葉を唱えるかは、最も分かりやすい違いのひとつです。各宗派のご本尊と唱える言葉は、密接に結び付いています。例えば浄土宗・浄土真宗は阿弥陀如来を本尊とし、「南無阿弥陀仏」という念仏を唱えます。
真言宗は大日如来を本尊とし、唱えるのは「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」などの真言です。日蓮宗は大曼荼羅(だいまんだら)を本尊とし、「南無妙法蓮華経」の題目を繰り返します。曹洞宗・臨済宗は釈迦牟尼仏が本尊です。
この対応関係を把握しておくと、葬儀や法要での読経の意味を理解しやすくなるでしょう。
宗派本尊唱える言葉
華厳宗毘盧舎那仏—
法相宗唯識曼荼羅—
律宗盧舎那仏—
天台宗阿弥陀如来など(規定なし)南無妙法蓮華経/南無阿弥陀仏など
真言宗大日如来南無大師遍照金剛
浄土宗阿弥陀如来南無阿弥陀仏
浄土真宗阿弥陀如来南無阿弥陀仏
臨済宗釈迦牟尼仏南無釈迦牟尼仏
曹洞宗釈迦牟尼仏南無釈迦牟尼仏
黄檗宗釈迦牟尼仏南無釈迦牟尼仏
日蓮宗大曼荼羅南無妙法蓮華経
融通念仏宗十一尊天得阿弥陀如来南無阿弥陀仏
時宗阿弥陀如来南無阿弥陀仏

焼香の回数と線香の立て方・本数の違い

葬儀・法事での焼香や線香の作法も、仏教の宗派によって細かい違いがあります。把握しておくと、いざという場面で慌てずに済むでしょう。
焼香の回数に注目すると、真言宗は3回、浄土真宗(本願寺派)は1回、真宗大谷派は2回、曹洞宗は2回と、宗派ごとに定めがあります。
線香の本数と立て方にも違いがあり、真言宗は3本を三角形に立て、曹洞宗と臨済宗は1本を立てるしきたりです。一方、浄土真宗は独自の作法で、念香として線香を用い、香炉の大きさに合わせて適当な長さに折るなどし、火をつけた側を左にして香炉に横向きに寝かせます。
宗派焼香の回数線香の本数・立て方
天台宗3回(目安)1本または3本
真言宗3回3本・三角形に立てる
浄土宗1回〜3回1〜3本立て(決まりなし)
浄土真宗1回(本願寺派)
2回(大谷派)
横に寝かせる
臨済宗1回1本・中央に立てる
曹洞宗2回1本・中央に立てる
黄檗宗3回1本
日蓮宗1回または3回1本または3本立て
融通念仏宗3回1本
時宗1回〜3回1本

数珠(念珠)に関する違い

焼香や線香と同様に、数珠(念珠)も宗派によって形状・珠数・持ち方が異なります。参列前に宗派の作法を把握しておくと、葬儀や法事の場でも自信を持って振る舞えるでしょう。
数珠には、各宗派の定める正式な「本式数珠」と、どの宗派でも使える「略式数珠」の2種類があります。本式数珠は宗派ごとに名称が異なり、浄土真宗では「門徒数珠」、真言宗では「振分数珠」、日蓮宗では「勤行数珠」という呼び名です。ただし、一般の参列者は略式数珠でも問題ありません。
持ち方にも宗派ごとの作法があり、真言宗では両手の中指に数珠をかけて合掌します。日蓮宗では8の字にねじって両中指にかけ、曹洞宗・臨済宗では一重の輪をひねって二重にし、左手の親指と人さし指の間にかける形になります。
なお、数珠の貸し借りはマナー違反とされるため、各自が自分の数珠を用意することが基本と考えましょう。
宗派本式数珠の名称合掌時の持ち方
天台宗大平天台人さし指と中指の間にかけ房を下に垂らす
真言宗振分数珠両手の中指にかけて合掌し房を外側に垂らす
浄土宗日課数珠二重輪を両親指にかけ房を手前に垂らす
浄土真宗門徒数珠両手にかけ房を下に垂らす(本願寺派は房を左側に)
臨済宗看経念珠二重にして左手親指と人さし指の間にかける
曹洞宗看経念珠二重にして左手親指と人さし指の間にかける
日蓮宗勤行数珠8の字にねじり両中指にかけ房を左右に垂らす

戒名・法名の付け方

仏教の宗派ごとに、故人に授ける名前の呼び方や構成のルールが異なります。一般的には「戒名(かいみょう)」と呼ばれますが、浄土真宗では「法名(ほうみょう)」、日蓮宗では「法号(ほうごう)」という独自の呼称が使われるのが特徴的です。
構成においても違いは顕著で、浄土宗では道号の位置に「誉号」が入ります。浄土真宗の法名には「釋(釈)号」が付く一方、位号が存在しません。これは「阿弥陀如来のもとでは誰もが等しく救われる」という教えを反映したものです。日蓮宗の法号には「日」の字を含む「日号」が入ります。

仏壇の飾り方とお墓に刻む文字の違い

仏壇の飾り方とお墓に刻む文字にも、仏教の宗派ごとに違いがあります。仏壇では、最上段中央にご本尊を安置し、左右に脇侍を配置するのが共通の基本構造です。
ただし浄土真宗は「即身成仏」の教えにより位牌を使わず、法名軸や過去帳を代わりに安置します。具足(香炉・燭台・花立)の配置は、「左花・中香・右灯」が基本です。ただし、浄土真宗では火舎香炉と華鋲からなる四具足が用いられるなど、宗派独自の仏具も存在します。
お墓の正面文字も、宗派の信仰が反映される部分です。浄土宗・浄土真宗では「南無阿弥陀仏」や「倶会一処」、日蓮宗では「妙法」や「南無妙法蓮華経」、真言宗では「南無大師遍照金剛」と刻まれるケースが多く、禅宗系は「○」(円相)を冠した「○○家之墓」が一般的とされています。
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仏教の宗派に関するよくある質問

「Q&A」と書かれた吹き出しを持つ人の手 最後に、仏教の宗派についてよくある質問とその回答を紹介します。

華厳宗や法相宗など、葬儀を行わない宗派があるのはなぜですか?

奈良時代に栄えた「南都六宗(華厳宗・法相宗・律宗など)」は、祈祷や仏教の学術的探求・戒律の研究を目的として発展した学問的色彩の強い宗派であるためです。民衆への布教や故人の供養といった宗教儀礼を中心に広まった鎌倉仏教などの宗派とは異なり、伝統的に葬儀や法事などの儀式を行わないという独自の特徴を持っています。

自分の宗派と異なる宗派の葬儀に参列する場合、どちらのマナーに合わせるべきですか?

基本的には参列する葬儀(故人・遺族側)の宗派のマナーに合わせるのが一般的です。焼香の回数や線香の立て方などは会場の案内に合わせましょう。ただし、持参する数珠(念珠)に関しては、自分の宗派のもの(または略式数珠)をそのまま使用して問題ありません。

葬儀に参列する際、数珠は家族や知人と貸し借りしてもよいですか?

数珠(念珠)の貸し借りはマナー違反とされています。数珠は持ち主の分身であり、厄よけや功徳をもたらすお守りのような役割を持つため、貸し借りをせず自分用のものを用意するのが基本です。自分の宗派が分からない場合でも、全宗派で使える「略式数珠」をひとつ持っておくと安心です。
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まとめ

お経を唱える住職 日本の仏教の宗派は、時代や人々の救いへの探求とともに多様化してきたため、それぞれ固有の教えと作法を持ちます。葬儀や法要で戸惑わず、故人を適切に供養するためには、各宗派のご本尊や焼香・数珠などのマナーの違いを事前に理解しておくことが大切です。
まずは自宅の仏壇やお墓を通じて自分の家がどの宗派なのか確認し、それぞれのしきたりに合わせた正しい作法を心がけましょう。
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公益社は、90年を超える歴史ある葬儀社として「まごころ葬儀」を理念に掲げ、ご家族様が心穏やかに故人様とのお別れを迎えられるよう、丁寧で心のこもったサポートを大切にサービスを提供しております。

年間10,000件以上の葬儀をお手伝いしており、長年の経験に培われた独自のノウハウをもとに、家族葬、一般葬、社葬など 、一人ひとりのご希望に寄り添った葬儀をご提案しています。公益社では、葬儀の前にお客様のご要望に応じた総額の葬儀費用をご提示しています。内容にご納得いただいてから、まごころを込めて葬儀のお手伝いをいたします。

また、専門のスタッフが24時間365日待機しておりますので、お急ぎの場合もすぐにお客様のお傍に駆けつけ、葬儀に関する全てを滞りなくお手伝いいたします。公益社では葬儀はもちろん、葬儀後に必要な各種サービス(位牌・仏壇・香典返し・お墓・相続相談・諸手続きなど)についてもトータルサポートいたしますので、安心してお任せください。

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