赤ちゃんや小さい子どもを連れての行事への参加は、いろいろと気を遣うものです。
ましてそれが葬儀のように改まった場であれば、どのように振る舞うべきかわからない人も多いでしょう。
葬儀は故人とのお別れの場なので、ぐずったり騒いだりする月齢の子を連れての参列は望ましくなく、親族でなければ小さな子は連れていかないのが基本です。
しかし親族の場合ならそうはいきません。
今回は、赤ちゃんや小さい子どもを連れて葬儀に参列する場合のマナーについてご紹介します。

葬儀に参列する際、大学生以上は喪服、制服がある学校に通っている子どもは制服を、制服がない学校の場合は黒を基調とした服装をします。
保育所や幼稚園に制服があるなら着せても差し支えありませんが、赤や緑といったカラフルなものは葬儀にはふさわしくないので、その場合は黒を基調としたシンプルなデザインのものを着せましょう。

また、光沢のある素材は葬儀にはふさわしくないので、避けます。
靴は、子どもの場合はスニーカーでも構いませんが、パステルカラーやキャラクターものはふさわしくありません。
白または黒が基調となっている、シンプルなデザインのものを選びます。
フォーマルな場での靴は、つま先とかかとが隠れるデザインがふさわしいので、真夏の葬儀でも、サンダルはマナー違反です。

どうしても赤ちゃんや子ども連れで参列しなければならない場合、気になるのはぐずり始めた時です。
式の途中退席はマナー違反にはなりません。
子どもの泣き声や大声で、しめやかな雰囲気を壊すことがないようにしましょう。
親も気を使いますが、他の参列者も十分お別れをすることができず心残りになる可能性があるからです。
すぐに控室に行けるよう、出入口付近に座らせてもらうといいでしょう。
あるいは、控室にいて焼香の時だけ子どもの世話を誰かに代わってもらう、という参列方法でも大丈夫です。

遠方での葬儀など、赤ちゃんや子どもを連れて参列するのが難しい場合なら、「子どもを預けて夫婦だけで参列」「妻と子どもは欠席して夫のみ参列」という方法を選択しても、マナー違反にはなりません。
その場合、遺族に赤ちゃんがいて参列が難しいことをきちんと伝えておきましょう。



事情がわかっていれば、他の参列者も目くじらを立てることはありません。夫婦どちらかだけが参列する場合であっても、香典は夫婦連名で書くのがマナーです。

葬儀は改まった雰囲気の場であり、長時間じっとしていることが求められます。
赤ちゃんや小さい子どもがぐずり出すと、他の参列者が葬儀に集中できなくなるので、親族でなければ小さい子を連れての参列は控えましょう。
親族など関係が近く、参列が必要なら控室を上手に利用しながら参列をし、葬儀のしめやかな空気を壊さないようにすることが大切です。