葬儀
知識
2019/11/21
「枕飾り」とはどのようなもの? 宗派ごとの意味や作法を知っておこう
「枕飾り」とはどのようなもの? 宗派ごとの意味や作法を知っておこう
葬儀は多くの人にとって非日常なもの。準備を進めていく中で、聞き慣れない風習や文化に触れることも多いですよね。
今回はその中でも、あまり馴染みのない枕飾りについて詳しくご紹介いたします。枕飾りというのはその名前の通り、故人の枕元に飾るしつらえのことをいいます。
枕飾りは大切な人が亡くなられたあとすぐに準備する重要なものなので、その意味や詳しい作法について知っておきましょう。
枕飾りにはどのような意味がある?
枕飾りとは、故人が亡くなってから通夜や葬儀までの間、ご遺体を安置するとき枕元に飾るもののことをいいます。
亡くなった方はすぐに棺に納められるわけではありません。病院で亡くなった場合は、寝台車でご自宅、または葬儀会館、セレモニーホールの安置施設でご安置をすることになります。ご安置後、通夜や葬儀までの間に手を合わせるためにも、仮のしつらえとして枕飾りを用意する必要があるのです。
枕飾りを用意して読経をしてもらうことは、故人が生前に抱いていた欲の浄化や供養にもつながります。
宗派ごとの枕飾りの作法をご紹介
多くの場合、枕飾りには小机に三つ具足が設けられますが、飾り方は宗派によって異なります。宗派ごとの作法を詳しくチェックしてみましょう。
1. 仏教の枕飾り
仏教の多くの宗派では、故人の枕元に小さな台を設け、その上に白い布をかけた枕飾りを作ります。小机には香炉やろうそく立て、しきみを1本立てた花瓶を置きます。この三種は「三具足(みつぐそく)」と呼ばれ、枕飾りを作るにあたって欠かせない道具です。
枕飾りには宗派により線香立てと鈴(りん)、さらにコップ一杯の水、枕団子、箸を立てた一膳飯が置かれることもあります。枕団子は六道を巡るために6個置かれることが多いものですが、宗派や地域によっては数が異なることもあります。また、浄土真宗では食べ物のお供えはせず、お参りの際に御線香は立てずにねかせるので注意が必要です。
2. 神道の枕飾り
神道の場合には、八足机と呼ばれる白木の台を使って枕飾りを作ります。この台の中心に三宝と呼ばれる台を置き、両側には燭台と榊を入れた花瓶を飾ります。三宝には神様へのお供えとして洗ったお米、塩、水、お神酒を並べます。三宝には肉や魚など、故人が好んで食べていたものを並べても問題ありません。
3. キリスト教の枕飾り
キリスト教にはもともと枕飾りという習慣はありませんでした。しかし、キリスト教が日本人に馴染み深い形に変化していく中で、枕飾りを用意するケースも増えていったといいます。
キリスト教の枕飾りは白い布をかけた机を用意して聖書を置きます。ここにろうそくや百合の花、十字架、パンや水などをお供えする場合もあります。
枕飾りには、葬儀の内容が決まるまでの間に故人を偲ぶためのしつらえとしてとても重要な意味があるのです。
枕飾りの作法は宗派や地域によって異なります。枕飾りについては基本部分は葬儀社が用意します。そして、ご遺族の状況にあわせてカスタマイズを加えて完成となります。作法が分からない場合には遠慮なく相談してみましょう。
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