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2022/12/16
逝去とは?死去や死亡との違いについて
逝去は人の死に対して使う言葉ですが、身内を亡くして悲しみの中にいるご遺族に対して使う場合には、間違った使い方をすると失礼にあたるため注意しましょう。マナー違反にならないためにも、言葉の意味や使い方についての正しい知識を身につけておくと、いざという時無礼になることがなく安心です。
今回は、逝去の意味や正しい使い方について解説します。
【目次】
■逝去とは?
■逝去を使用する場面は?
■逝去と死去、死亡との違い
■逝去と近い意味の言葉について
・亡くなる
・永眠
・他界
・息を引き取る
・急逝(きゅうせい)
・昇天
・身罷る(みまかる)
■正しい言葉の使い方を理解しておきましょう
逝去とは?
逝去という言葉を普段から耳にすることがあるかと思いますが、正しい意味を人に説明するのは難しいかもしれません。逝去という言葉にはどのような意味があるのか解説します。
逝去の読み方と意味
逝去は「せいきょ」と読みます。逝去の意味は「死」です。逝という漢字に「死」という意味があります。
逝去は死の尊敬語であるため、家族や身内の死に対して使うことはできませんので注意しましょう。会社の上司や取引先の方といった目上の方に使う言葉ですが、友人や会社の後輩など普段敬語を使わない相手に対しても、死を悼む気持ちや遺族を慰める気持ちを込めて「逝去」が使われます。
「ご逝去」という言葉が使われていることがありますが、もともと尊敬語である逝去に「ご」をつけてしまうと二重敬語になるため、本来正しい使い方とはいえません。しかし、2000年に昭和天皇の皇后様である香淳皇后(こうじゅんこうごう)がお亡くなりになった際、新聞各社の見出しには「ご逝去」という言葉が使われました。
社会的な地位が高い方に対して「逝去」という言葉では失礼だという意識から「ご逝去」という言葉が使われたようですが、古くは室町時代に書かれた太平記の中でも「将軍御逝去の事」という言葉が使われていることもあり、今では一般的な言葉づかいになっています。
天皇や皇后などの高貴な方がお亡くなりになった際には「崩御(ほうぎょ)」という言葉を使うこともあります。崩御にも敬意が含まれているため頭に「ご」はつけません。
逝去を使用する場面は?
通夜や葬儀の場で、お悔やみを述べる際の言葉の例としては以下の通りです。
『ご主人様のご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます。
どうか気を落とさずに、お身体にお気をつけください。』
弔電やお悔やみのメールでも「逝去」を使います。
『●●様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。ご冥福をお祈りいたします。』
『●●様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。ご遺族の皆様のお悲しみ、ご落胆はいかばかりかと拝察いたします。心からご冥福をお祈りいたします。』
逝去と死去、死亡との違い
逝去とよく似た言葉に「死去」という言葉があります。
死去は、逝去と同じように「死」を意味する言葉ですが、逝去と異なり家族や身内に使う言葉です。死去には死ぬという事実のみで尊敬の意味が含まれていません。なので、家族が亡くなったことを会社の上司や友人などに伝える時には「死去」を使います。文中で使用する際の例は以下の通りです。
『かねてより闘病中だった父が、昨夜死去しました。』
『弊社社長〇〇が、死去しましたことをご報告いたします。』
死去は「死」という言葉が入っており、ストレートに死を連想させるため、通夜や葬儀の場で使うことは言葉としては不適切です。別の言葉を使いましょう。
ちなみに事件や事故の報道では、亡くなったという事実を感情を入れずに伝えなければならないため、直接的な表現となる「死亡」という言葉が使われます。
逝去と近い意味の言葉について
逝去や死去のように「死」を意味する言葉は多数あります。その中からよく使われる言葉を紹介します。
亡くなる
「亡くなる」は死を表す言葉で逝去と同じく尊敬語です。「死ぬ」という言葉は直接的であることに対して「亡くなる」は遠回しな言い方なので、少し柔らかい印象を与えます。以前は身内の死に使用していましたが、現在は身内以外の方の死に対しても使われる言葉となっており、一般的に使用されています。身内以外の方に対して使う場合は「お亡くなりになる」「亡くなられる」というと丁寧です。お悔やみの言葉の例としては以下の通りです。
『先日、祖父が亡くなりました。』
『〇〇会社の部長が、お亡くなりになりました。』
永眠
「永眠」とは、永い眠りにつくという意味の言葉です。死という言葉を使わず、遠回しな言い方の表現として、死をお知らせする喪中はがきの文面でよく使われています。永眠は、身内も身内以外の方にも使うことができます。
『〇月〇日祖父が永眠いたしました。』
『〇〇会社の社長が永眠されました。』
他界
仏教では「死」とは「違う世界に行くこと」と信じられており、今いる世界とは他の世界である「死後の世界」に行くという意味で死を「他界」といいます。他界も死の遠回しな言い方で、身内も身内以外の方にも使用できます。
『療養中であった母が他界しました。』
『〇〇会社の会長が他界されました。』
息を引き取る
「息を引き取る」とは、息が絶えるという意味で、闘病の末に死を迎えた方に対してよく使われます。身内も身内以外の方にも使えます。身内以外の方に使う時には「息を引き取られる」とすると、敬意を表すことができます。
『〇〇社の社長が、療養中の病院で息を引き取られました。』
急逝(きゅうせい)
「急逝」とは、何の前触れもなく、突然のケガで亡くなった場合や、急に病状が悪化して亡くなった場合など、予期せぬ死を迎えた時に使う言葉です。また、若くして亡くなられた方に対しても使う言葉で、逆に高齢の方に使うことはあまりありません。身内も身内以外の方にも使うことができます。
『災害により、急逝されました。』
昇天
キリスト教では、死は天に召されるという意味合いがあります。昇天も天上界に昇るという意味で「死」を表しています。身内も身内以外の方にも使うことができますが、身内以外の方に使う時は「昇天される」として敬意を表します。
『〇〇先生が、今朝昇天されました。』
身罷る(みまかる)
罷る(まかる)という言葉は、死ぬ、行く、退出するという意味があります。身罷るとは、身があの世へ行くという意味で死ぬことを意味しています。身内も身内以外の方にも使うことができますが、身内以外の方に使う際は敬意を表すため「身罷られる」といいます。
『姉は、先日身罷りました。』
正しい言葉の使い方を理解し、失礼のない対応ができるようにしておきましょう
逝去(せいきょ)という言葉は「死」を意味する尊敬語です。上司や取引先の方など目上の方に使う言葉ですが、友人や会社の後輩など普段敬語を使わない相手であっても、死を悼む気持ちを表すために逝去を使います。
一方、家族や親戚には「死去」を使います。死去も逝去と同じ意味ですが、尊敬語ではないため、身内の死を表す際に使います。
逝去や死去、その他さまざまな類義語の使い分けについて、通夜や葬儀などの場で失礼にあたらないよう、正しい知識を持って使いましょう。
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