葬儀
マナー
2023/11/13
弔電の御礼はどうする?
身内が亡くなったときに、親族や知人からいただくおくやみの電報を弔電といいます。
弔電を受け取ったらお礼をするのがマナーですが、どのようにお礼をお返ししたらよいか、わからない方もいらっしゃいます。弔電を受け取るタイミングは、通夜や告別式で慌ただしくしているときであり、余計に悩んでしまうものです。
今回は、弔電に対するお返しの仕方やマナーを詳しく解説します。また、お礼状の例文にも触れていますので、万が一の備えとしてご参照ください。
【目次】
■弔電の御礼にはどのようなマナーがあるのか
■御礼状は形式と書き方に気を付ける
■場合別:御礼状の文例を紹介
■弔電の御礼をメールで送る場合の文例
弔電の御礼にはどのようなマナーがあるのか
弔電を受け取ったらお礼状をお返しするのがマナーです。
しかし、弔電をもらうタイミングや形式は人によってさまざまであり、一概にはいえません。そのため、お礼をする時期やお礼の品について、どのように対応したらよいか迷ってしまう方は多いはずです。
まずは、以下のポイントをしっかりと押さえましょう。
・お礼のタイミングは1週間以内が目安
・お礼の形式は手紙やハガキが基本
・お礼の品を送る必要はない
お礼のタイミングは一週間以内が目安
弔電に対するお礼をするタイミングは、葬儀から1週間以内がマナーとされています。厳密に決まっているわけではありませんが、あまり時間が経ってしまうと、忙しい葬儀後の手続きに紛れて忘れてしまうことも考えられます。また、葬儀が滞りなく終わったことを相手に伝える意味もあるため、できるだけ早めに送ることが大切です。
葬儀後は手続きがたくさんあり、心身ともに疲れてしまう時期です。そのため、1週間以内にお礼ができなかったというケースもあるでしょう。万が一お礼が遅れてしまった場合は、遅れてしまったことに対してお詫びも添えるように心がけましょう。
お礼の形式は手紙やハガキが基本
弔電のお礼は、直接相手方へ出向くのが正式な方法とされていますが、近年はお礼状を出して済ませるケースがほとんどです。お礼状を出すときは、手紙やハガキなどの書面で用意するのがマナーとなっています。この場合、弔事なので便箋の色は白無地や薄いグレーを選ぶのが無難です。また、日常的にメールで連絡を取り合っている間柄であれば、メールやメッセージアプリを使うケースもありますが、このやり方はフランクな手法なので、相手に失礼のないように配慮することが大切です。
より親しい関係性にある相手なら、電話でのお礼でもよいでしょう。電話をする場合は、葬儀から時間を置かずに早い段階でお礼をするほうが、相手に好印象を与えます。
お礼の品を送る必要はない
弔電のお礼は手紙やハガキのみが基本で、お礼の品物を送る必要はありません。相手に対して気を遣わせてしまうこともあるため、弔電のみの場合はお礼状だけで大丈夫です。お礼の品が必要となるのは、弔電と合わせて香典をいただいたケースです。お礼の品を送る際は、必ずお礼状も添えて送るように心がけましょう。
ちなみに香典を受け取った場合は、3分の1から半額程度の品を、忌明けのタイミングでお返しするのがマナーとなっています。
お礼状は形式と書き方に気を付ける
弔電に対するお礼状には、葬儀が滞りなく終わった旨を伝えるだけではなく、故人が生前懇意にしていただいたことへの感謝を踏まえる必要があります。故人に代わりお礼を述べる大切な手紙であり、相手に失礼のないように、以下に紹介する形式と書き方を押さえておくことが大切です。
御礼状の形式について
弔電のお礼状は、ハガキもしくは手紙どちらの形状でも構いません。あまり派手な便箋は内容にふさわしくないため、白無地やグレーなど控えめなデザインのものが無難です。封筒も茶封筒のような事務的なタイプではなく、フォーマルな和封筒を用意しておきましょう。封筒の形式は必ず一重のものを選びましょう。二重になっているものだと、不幸が繰り返されるという意味がありタブーです。
近年はパソコンを使って文章を書くケースもありますが、できれば手書きのほうが相手に気持ちが伝わりやすいのでおすすめです。さらに毛筆で書くと好印象です。毛筆が苦手な場合や準備できないときは、筆ペンや万年筆を使っても問題ありません。
お礼状の書き方について
まず、誰の弔電に対するお礼かがわかるように、故人の名前を書くようにしましょう。書き方は、「亡夫 ◯◯儀」もしくは「故 ◯◯儀」のいずれかです。加えて、受け取った弔電に対するお礼の言葉を添えます。生前のご厚情に対するお礼や今後もお世話になるという点にも触れておきましょう。
弔電のお礼は直接会って伝えるのが正規の手段であり、お礼状は略儀の位置づけとなります。そのため、お礼状の内容に、あくまでも略儀であることを添えておきましょう。
最後に差出人の住所と名前を書きます。「喪主 ◯◯」と書いた横に「親族一同」と添えます。
手紙を書くときには時候の挨拶を前置きすることがありますが、弔電のお礼状では必要ありません。また、弔事の文面には、句読点を用いないのがマナーです。文面が変わるときは改行をして表しましょう。
弔電のお礼の内容が不安な方は、事前に葬儀会社に相談するのもおすすめです。
【場合別】お礼状の文例を紹介
弔電のお礼状を送る相手は個人だけとは限りません。会社から弔電が送られれば、会社に対してお礼状を送る必要があります。それぞれに書き方のポイントが異なるため、文例を覚えておくと、いざというときに役立ちます。
以下に、個人もしくは会社に対してお礼状を送るときの文例とポイントを解説します。
個人宛の文例
謹啓
このたび 故 〇〇儀の葬儀に際しまして 御多忙中にも関わらず御鄭重な弔電を賜り 厚く御礼申し上げます
御陰様で つつがなく葬儀を済ませることができました
亡き夫に代わり 生前の御厚情に深く感謝申し上げますとともに 今後も生前同様の御厚誼を賜りますよう心より御願い申し上げます
略儀ながら書中を持ちまして御礼申し上げます
謹白
令和◯◯年◯月◯日
〒◯◯◯-◯◯◯◯(住所)
喪主 ◯◯◯◯
親族一同
【書くときのポイント】
弔電へのお礼状は、改まった文章で書くため頭語と結語に「謹啓・謹白」を添えます。また、故人名の後には「儀」を付けると、より丁寧な印象です。
会社宛の文例
謹啓
皆様方におかれましては 御清祥のことと御慶び申し上げます
このたびは 亡夫 〇〇儀の葬儀に際し 御多忙中にも関わらず御丁重な弔電をいただき 厚く御礼申し上げます
御陰様で つつがなく葬儀が済みましたことを御報告いたします
本来ならば 直接参上して御礼を申し上げるべきところですが 略儀ながら書中を持ちまして謹んで御礼申し上げます
謹白
令和◯◯年◯月◯日
〒◯◯◯-◯◯◯◯(住所)
喪主 ◯◯◯◯
親族一同
【書くときのポイント】
会社に対してお礼状を送るときは、1人ではなく複数人に向けての挨拶が必要です。そのため、冒頭に「皆様方におかれましては 御清祥のことと御慶び申し上げます」という一文を添えます。
また、勤務先から経費で弔電が手配された場合には、口頭でのお礼で問題ないケースもあります。会社によって異なりますが、その場合は忌引き明けの出勤時に、上司、同僚に対して直接お礼を述べるようにしましょう。
電子メールで送信する場合
弔電のお礼は、略儀であっても手紙やハガキで送るのがマナーとされています。しかし、近年は送り先の住所がわからないなどの理由から、メールで送るケースも少なくありません。関係性によっては、メールで問題ないとされることもあると思います。
とはいえ、丁寧な文章を送るのが最低限のマナーであり、ポイントを押さえておく必要があります。それだけではなく、メールだけではマナー違反にあたるため、後日直接お礼を述べたり、お礼状をお渡しすることを覚えておきましょう。
件名:弔電の御礼
◯◯部長
先日は 亡父 〇〇の葬儀に際し 御丁重な御弔電を賜り厚く御礼申し上げます
御陰様で つつがなく葬儀を済ませることができました
御厚情に深く感謝申し上げますとともに 今後とも変わらぬ御厚誼を賜りますよう御願い申し上げます
本来であれば 参上して御礼を申し上げるべきところですが 取り急ぎ御礼を申し上げたく御連絡いたしました
略儀ではございますが 本メールを持ちまして謹んで御礼申し上げます
経理部 ◯◯
【書くときのポイント】
会社の上司から弔電を受け取った場合は、葬儀後のなるべく早い段階でお礼を伝える姿勢が大切です。文面でのお礼状と同じく、丁寧な文章を書くように心がけましょう。
供花と合わせていただいた方向け
件名:弔電の御礼
◯◯部長
謹啓
このたびは 故 〇〇儀の葬儀に際し
御多忙中にも関わらず御丁重な御共花 御弔電を賜りまして 厚く御礼申し上げます
生前の御厚情を深く感謝しますとともに 今後とも御厚誼賜りますようよろしく御願い申し上げます
本来ならば 参上して御礼を申し上げるべきところですが 略儀ながら本メールを持ちまして謹んで御礼申し上げます
謹白
令和◯◯年◯月◯日
住所
喪主 ◯◯◯◯
【書くときのポイント】
供花と弔電の両方をいただいたときは、弔電のお礼状と同じくマナーを守ってメールを送るようにしましょう。ちなみに、供花の場合、必ずしもお礼の品は必要ありません。
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